気になることはこれ その3
NHKの方が研究されたように、テレビドラマのヒロインの子がたいてい男の子であり、ヒロインが苦境の中からその子を育てるというパターンが多いというのも、家族制度の影響が残っているためだろうと言われていました。
「母もの映画」は日本映画の一つのジャンルとして、根強い人気を誇っていたということもあります。
母親にとって子はかけがえのない宝であり、子自身も自分が母にとって最も大切な存在だと信じていました。
同時に、母親は子供のすべてを許してくれる存在であり、また大きい犠牲を払うのもいとわない、ありがたい存在でした。
このような母親への「甘え」が日本人および日本社会を解明する概念だと、『甘えの構造』の中で土居健郎氏は指摘しているし、小此木啓吾氏は、日本人の多くが阿闇世コンプレックスとも名付けるべき母への原罪意識をもっていると解説しています(『モラトリアム人間の時代』)。